山口敏郎展 - Blue Flowers
藤  崎  宏  治  展 幻 と の 対 話
11:00 - 18:00 ( 水曜休廊 日曜は 17:00 迄 ) 作家在廊日 6/18 ~ 6/19
オープニングパーティー 6/18( 土 ) 16:00 ~皆様、気軽にご参加ください。

ギャラリー EM では6月18 日(土)より7月2日(土)迄、「山口敏郎展 - Blue Flowers」を開催致します。
白い和紙に描かれたような「青い花」のインスタレーション。スペインで培われた地中海色、明るく、豊穣な大地を思わせる独特の色彩で創られた陶板のようにもみえる作品群はユーラシアへの広がりを感じます。
マドリッドを拠点に活動を続ける山口敏郎の世界を是非ご高覧ください。

プロフィール
1956 岡山県生まれ
1978 武蔵野美術大学卒業
1982 マドリッドに移住する、ESPACIO TAO 主宰
 
BLUE FLOWERS
今回の「青い花」のインスタレーションのテーマは制作者と作品とのハーモニーあるいはその 相互性である。最初に置かれる「青い花」の位置は制作者が決定するという主導権をもってい るが、その最初の「青い花」があたかも白い和紙に最初に落とされた一滴の墨のしみのように、 強烈な視覚情報が制作者を刺激し、それに答えるように二個目の「青い花」の位置が決められ る。こうして新たな「青い花」が置かれるに従い段々と壁は複雑な視覚情報を発してくる。 そしてそれにつれて壁という環境にも主導権が移って行き自立的性格を帯びて来る、制作者と 環境とのインタラクティブな共生調和が生まれるのである。それはまさに自然と遊ぶ体験であり 戯れであり、自然を写す行為であるより自然そのものとの共有体験である。またそれは自分の 身体から出た「内」からの信号を読み取る行為、つまり「内観」であり、それこそが東洋が過去 から行ってきた「心」の所在の確認法であった。現在のデジタル化された情報はいかにそれが 多くても、あくまでもそれは切り取られた「外」の情報であり「形」に過ぎない。 一方「心」は自然という無限の広がりを持って佇み続ける。
山口敏郎